活躍したのはどこのOB? 2013年出身高校別プロ野球勝利数ランキング!

更新日:2013年12月19日

※この記事は 野球応援 Advent Calendar 2013の十九日目となります。

母校の選手、故郷の代表、さらには他県だけど好きなチームの選手……高校野球で活躍した球児達が、大学や社会人、そして、プロの世界に進んだ後も注目し続け、応援している方はたくさんいらっしゃると思います。

ただ、私のようにプロの試合を見たときに、甲子園で名を馳せ、高卒でプロ入りした選手は覚えていても、大学や社会人を経てプロ入りした選手は高校時代とすぐに結びつかないケースがある……そんな方も少しはいらっしゃるかと思います。

うろ覚えばかりしているために、「あ、あのときのあの選手か」ならまだいいですが、「う〜ん、甲子園の試合見てたけど、あまり覚えてないなあ」みたいなこともあるんですよね……。

また、甲子園出場がなくても有名だった選手はなんとなく出身校もわかっても、掘り出し物的な感じでプロ入りした選手は、なかなかどこの高校出身なのか、わからなかったりしますよね。

OBがNPBでもっとも勝利を重ねた高校は?

そこで、今回は、高校とプロを結びつけるべく、2013年シーズン、NPBで勝利を挙げた投手の出身校別ランキングを作ってみました。

中継ぎや抑えといった先発と比べて勝敗がつきにくい役割で活躍している選手もいますが、今回は、ひとつのわかりやすい指標として、勝ち星を基準にしてみた次第です。

また、海外出身の選手は高校が判明しない選手もいたため、国内の高校のみを対象とし、勝ち星が並んだ場合は、負け数の少ないチームが上位、負け数も同じ場合はセーブ数が多いチームを上位としました。

上位を占めるのはやはり強豪校なのでしょうか。

なかでも、ポスティングの行方が注目される田中投手が荒稼ぎした駒大苫小牧が有利と見られますが、それを上回る高校はあるのでしょうか。

また、甲子園で活躍してもプロでも活躍できる保障はありませんし、その逆で、高校時代は目立たなくても、プロで大成するケースもあります。

意外な高校が勝ち星をたくさん挙げているかもしれません。

上位30チームを見てみましょう。

果たして、結果は……。

上位30校!

順位
校名(県)勝敗
投手名(所属)勝敗(セーブ)【甲子園出場歴◎=優勝、○=準優勝】
※投手は勝敗orセーブを記録した選手のみ掲載。プロ野球での所属は今シーズン終了時点のもの

30位
佐野日大(栃木) 8勝10敗
沢村拓一(巨)5-10【なし】
江村将也(ヤ)3-0【なし】

29位
静清[静清工](静岡) 8勝9敗
牧田和久(西)8-9【なし】

28位
愛工大名電(愛知) 8勝8敗
十亀剣(西)8-8【3春◎夏】

26位タイ
三井(福岡) 8勝7敗
帆足和幸(ソ)8-7【なし】

関東一(東京) 8勝7敗
武田勝(日)8-7【1夏】

25位
宮崎日大(宮崎) 8勝4敗
藤岡好明(ソ)4-0【なし】
武田翔太(ソ)4-4【なし】

24位
高田商(奈良) 9勝13敗
三浦大輔(De)9-13【なし】

23位
成田(千葉) 9勝11敗
唐川侑己(ロ)9-11【2春、3春】

21位タイ
川内(鹿児島) 9勝8敗
木佐貫洋(オ)9-8【なし】

菰野(三重) 9勝8敗
西勇輝(オ)9-8【3夏】

20位
新湊(富山) 9勝6敗
西野勇士(ロ)9-6【なし】

19位
駒大岩見沢(北海道) 9勝1敗
古谷拓哉(ロ)9-1【2夏、3春】

18位
浦和学院(埼玉) 10勝12敗
大竹寛(広)10-10【2夏】
坂元弥太郎(西)0-2【3夏】

17位
京都外大西(京都) 10勝10敗
大野雄大(中)10-10【2夏○、3春】

15位タイ
神村学園(鹿児島) 11勝7敗
野上亮磨(西)11-7【3春○】

鳥取城北(鳥取) 11勝7敗
能見篤史(神)11-7【なし】

14位
鹿児島実(鹿児島) 11勝6敗
杉内俊哉(巨)11-6【2夏、3夏】

13位
名取北(宮城) 11勝5敗
岸孝之(西)11-5【なし】

12位
花巻東(岩手) 12勝4敗
菊池雄星(西)9-4【1夏、3春○夏】
大谷翔平(日)3-0【2夏、3春】

11位
横浜(神奈川) 13勝12敗7セーブ
成瀬善久(ロ)6-4【3春○】
涌井秀章(西)5-7(7)【2春○3夏】
土屋健二(De)2-1【1夏、3春夏】

10位
東海大相模(神奈川) 13勝7敗
菅野智之(巨)13-6【なし】/山本淳(西)0-1【3春◎】

9位
敦賀気比(福井) 13勝6敗
内海哲也(巨)13-6【なし】

8位
大阪桐蔭(大阪) 15勝13敗
藤浪晋太郎(神)10-6【3春◎夏◎】
川井貴志(楽)3-2【なし】
岩田稔(神)2-5【なし】

5位タイ
八幡商(滋賀) 15勝8敗
則本昂大(楽)15-8【なし】

長野商(長野) 15勝8敗
金子千尋(オ)15-8【2春】

明桜[秋田経法大付](秋田) 15勝8敗
攝津正(ソ)15-8【3春】

4位
PL学園(大阪) 15勝7敗
前田健太(広)15-7【1夏、3春】

3位
成章(愛知) 16勝4敗
小川泰弘(ヤ)16-4【3春】

2位
駒大苫小牧(北海道) 24勝0敗1セーブ
田中将大(楽)24-0(1)【2春夏◎3夏○】

1位
広陵(広島) 27勝24敗56セーブ
野村祐輔(広)12-6【3春夏○】
吉川光夫(日)7-15【なし】
福原忍(神)4-0(14)【なし】
西村健太朗(巨)4-3(42)【2春夏、3春◎夏】

12勝の野村をはじめ、4人が勝利を挙げた広陵が、総合力で駒大苫小牧を上回り、1位の座を獲得しました。

広陵の場合、勝利数もさることながら、西村投手と福原投手で56セーブを挙げているのも見逃せません。

しかも、4人が勝利を挙げたのは、すべての高校で広陵だけ。

31位以下のチームも含んで、複数の投手が勝ち星を挙げた高校はわずか16校で、3人以上となると4校(広陵、大阪桐蔭、横浜、報徳学園)しかありませんでした。

これらのチームは、甲子園でも好成績を残しつつ、プロで通用する好投手をコンスタントに輩出している感じがしますね。

また、貯金という視点で見ると、駒大苫小牧がダントツ。やはり田中投手、すごいですね。

甲子園未出場校も上位に

30位までに入った高校のうち、三井(福岡)と川内(鹿児島)、名取北(宮城)は甲子園未出場。

いずれも勝利を手にしたのは1人の投手だけですが、プロでも光る彼らのピッチングが、母校の名を全国に知らしめているとも言えますね。

川内のエースだった木佐貫は今年、最後の夏の県予選決勝で敗れた杉内(鹿児島実)と15年ぶりに投げ合い、白星を手にしたことも話題になりました。

その鹿児島勢は3校が30位以内にランクイン。御三家の鹿児島実、新興勢力の神村学園、悲願達成を目指す川内というバラエティ豊かな(?)顔ぶれです。

また、大阪勢は唯一、ベスト10に2校が入りました。3人で15勝を挙げた大阪桐蔭に対して、PL学園は同じ15勝ながらも前田ひとりしか勝っておらず、勢力の移り変わりを感じさせる結果ですね。

個人に目を向けると、大阪桐蔭(藤浪)や西村&野村(広陵)、田中(駒大苫小牧)のように、甲子園でエースとして活躍した投手もいる一方で、甲子園とは縁がなかった投手も少なくなく、さらには、甲子園経験の有無にかかわらず、澤村(佐野日大)や、十亀(愛工大名電)のように高校時代はエースでなかった投手もいます。

また、新人王を獲得した小川は、成章が21世紀枠で出場した際のエースだったんですね(恥ずかしながら、私、知りませんでした)。

海外勢も殴り込み!?

ちなみに、今回は国内のみを対象にしているため、海外勢はあくまで参考ですが、ランキング3位に相当する成績を残した高校があります。
それは、ホールトン(巨/9勝4敗)とウルフ(日/9勝6敗)の2投手で18勝を挙げた、カリフォルニア州アナハイムにあるサーバイト高校。
ホームページを見た感じだと、スポーツが盛んなんでしょうか。

この2人、2012年シーズンには、日本シリーズで先発として投げ合ってるんですね(スポニチ記事へ)。

サーバイト高校関係者の方にはたまらなかったでしょうね〜。

ついでに、MLBの日本人投手で勝ち星を挙げた選手の成績を加えて再計算した場合は以下のようになります。

東北(宮城) 3勝0敗4S→16勝9敗4S(71位→4位相当)
ダルビッシュ有(レンジャーズ)13-9、斎藤隆(楽)3-0(4)

横浜(神奈川) 13勝12敗7S→16勝15敗7S(11位→5位相当)
成瀬善久(ロ)6-4、涌井秀章(西)5-7(7)、土屋健二(De)2-1、松坂大輔(メッツ)3-3

堀越(東京)0勝0敗→14勝6敗(ランク外→11位相当)
岩隈久志(マリナーズ)14-6

上宮(大阪) 0勝0敗→11勝13敗(ランク外→19位相当)
黒田博樹(ヤンキース)11-13

横浜商大高(神奈川) 0勝0敗→5勝4敗(ランク外→49位相当)
田沢純一(レッドソックス)5-4

東海大仰星(大阪) 0勝0敗→4勝1敗21S(ランク外→58位相当)
上原浩治(レッドソックス)4-1(21)

高知商(高知) 0勝0敗→1勝1敗2セーブ(ランク外→139位相当)
藤川球児(カブス)1-1(2)

東北は大きくジャンプアップ、横浜も順位を上げましたが、未勝利だった高校のOBが意外と多いんですね。

国内163校のOBが勝利投手に

今回、全体的に、複数の投手が勝利を挙げた高校がかなり少なかったため、個人のランキングが大きく反映された結果となりました。

今シーズン、国内の高校出身の投手が挙げた勝ち星は、717勝(705敗)で、184人が1勝以上しており、OBが勝利投手となった高校は163校にものぼります。

調べる前に予想していたのとは違い、かなり高校がばらけていました。

次回は、高校別から少し括りの範囲を広げて、都道府県別で見てみようと思います。

果たして、今シーズン、もっとも勝ち星を稼いだのは、どの都道府県なのでしょうか。

気になる結果は、土曜日にアップする予定です。

また、出身校別勝利数ランキングの31位以下も簡略的ではありますが記しておきますので、お時間のある方はどうぞ(30位までと31位以下の数字を合計すると、勝利数の都道府県ランキングができあがります。お時間のかなりある方で、土曜日が待てない方は、計算してみてはいかがでしょうか……)。

31位〜90位

※90位まで(3勝以上)は選手名も入れています(複数いる場合は選手ごとの成績も)

31位 智弁和歌山(和歌山) 7勝5敗2セーブ/岡田俊哉
32位 桐生一(群馬) 7勝11敗/藤岡貴裕6-10、正田樹1-1
33位 土浦湖北(茨城) 6勝3敗/須田幸太
34位 今治西(愛媛) 6勝5敗/藤井秀悟
34位 藤代(茨城)  6勝5敗/美馬学
36位 稲生(三重)  6勝6敗1セーブ/谷元圭介
37位 糸満(沖縄)  6勝7敗/宮国椋丞
38位 報徳学園(兵庫) 6勝8敗/片山博視3-1、大谷智久2-5、古野正人1-2
39位 秋田商(秋田) 6勝9敗/石川雅規
39位 福岡工(福岡) 6勝9敗/三嶋一輝
41位 日南学園(宮崎) 6勝14敗/寺原隼人4-7、中崎翔太2-7
42位 県岐阜商(岐阜) 5勝1敗/青木高広
43位 柳ヶ浦(大分) 5勝2敗7セーブ/山口俊
44位 日大藤沢(神奈川) 5勝2敗/山本昌
45位 柳学園(兵庫) 5勝3敗/増田達至
46位 帝京(東京)  5勝4敗/上野大樹3-0、大田阿斗里2-4
47位 神戸弘陵(兵庫) 5勝6敗/山井大介
48位 南部(和歌山) 5勝7敗11セーブ/岡本洋介4-4、山本哲哉1-3(11)
49位 木更津総合(千葉) 5勝7敗/井納翔一
50位 東海大甲府(山梨) 5勝9敗/村中恭兵
51位 中部大一(愛知) 5勝10敗/田島慎二
52位 享栄(愛知)  5勝13敗/八木亮祐
53位 如水館(広島) 4勝0敗1セーブ/柳瀬明宏
54位 松山北(愛媛) 4勝1敗1セーブ/筒井和也
54位 高松商(香川) 4勝1敗1セーブ/松永昂大
56位 市立尼崎(兵庫) 4勝1敗/宮西尚生3-1、金刃憲人1-0
57位 大分雄城台(大分) 4勝2敗1セーブ/安藤優也
58位 福岡工大城東(福岡) 4勝2敗/笠原将生4-1、西村憲0-1
58位 立教新座(埼玉) 4勝2敗/戸村健次
58位 八重山商工(沖縄) 4勝2敗/大嶺祐太
61位 横浜商(神奈川) 4勝3敗6セーブ/山口鉄也
62位 コザ(沖縄)  4勝3敗/比嘉幹貴
62位 つくば秀英(茨城) 4勝3敗/山田大樹3-3、江柄子裕樹1-0
64位 静岡(静岡)  4勝4敗4セーブ/増井浩俊
65位 東大阪大柏原[柏原](大阪) 4勝4敗1セーブ/久本祐一3-4(1)、阿南徹1-0
66位 横浜商工(神奈川) 4勝6敗/石井裕也
66位 東洋大姫路(兵庫) 4勝6敗/松葉貴大
66位 八幡(福岡)  4勝6敗/中田賢一
66位 星稜(石川)  4勝6敗/高木京介3-0、西川健太郎1-6
70位 小林西(宮崎) 4勝9敗/榎田大樹
71位 東北(宮城)  3勝0敗4セーブ/斎藤隆
72位 近大付(大阪) 3勝1敗/鶴直人
72位 沖縄尚学(沖縄) 3勝1敗/東浜巨
72位 上宮太子(大阪) 3勝1敗/藤江均
72位 新庄(広島)  3勝1敗/永川勝浩
72位 八重山農林(沖縄) 3勝1敗/嘉弥真新也
77位 県立和歌山商(和歌山) 3勝2敗/南昌輝3-0、西口文也0-2
77位 豊川(愛知)  3勝2敗/森福允彦
77位 履正社(大阪) 3勝2敗/岸田護
80位 敬愛学園(千葉) 3勝3敗12セーブ/五十嵐亮太
81位 金足農(秋田) 3勝3敗10セーブ/石山泰稚
82位 京都学園(京都) 3勝3敗/大隣憲司
82位 小倉(福岡)  3勝3敗/木谷良平
82位 水戸商(茨城) 3勝3敗/井川慶
82位 東海大熊本星翔[東海大二](熊本) 3勝3敗/松岡健一
86位 関西大一(大阪) 3勝4敗6セーブ/久保康友
87位 飯塚(福岡)  3勝4敗/辛島航
88位 富田林(大阪) 3勝4敗/前田祐二
89位 函館工(北海道) 3勝5敗11セーブ/青山浩二
90位 杜若(愛知)  3勝5敗3セーブ/山内壮馬2-4、長谷部康平1-1(3)

91位以降

91位 明秀学園日立(茨城)/2勝0敗2セーブ
92位 磯原(茨城)/大体大浪商(大阪)/大牟田(福岡)/2勝0敗
95位 福井工大福井(福井)/石見智翠館[江の川](島根)/川島(徳島)/秀岳館(熊本)/樟南(鹿児島)/2勝1敗

100位 生光学園(徳島)/2勝2敗31セーブ
101位 飯能南(埼玉)/鎌倉学園(神奈川)/国士舘(東京)/中越(新潟)/高岡一(富山)/那賀(徳島)/厳木(佐賀)/2勝2敗

108位 西尾東(愛知)/2勝3敗38セーブ
109位 常滑[常滑北](愛知)/北海(北海道)/2勝3敗1セーブ
111位 仙台育英高(宮城)/2勝3敗
112位 大宮武蔵野(埼玉)/東京農大二(群馬)/中央学院高(千葉)/2勝4敗
115位 鳥羽(京都)/2勝5敗31セーブ
116位 清峰(長崎)/2勝5敗3セーブ
117位 賀茂(広島)/鎮西(熊本)/2勝5敗
119位 市立和歌山商(和歌山)/2勝6敗33セーブ
120位 八千代松陰(千葉)/2勝6敗
121位 川崎工(神奈川)/1勝0敗2セーブ
122位 水戸短大付(茨城)/砺波工(富山)/上田西(長野)/加藤学園(静岡)/近江(滋賀)/観音寺一(香川)/松山商(愛媛)/鳴門工(徳島)/柳川(福岡)/糸島(福岡)/津久見(大分)/鹿児島工(鹿児島)/中部商(沖縄)/1勝0敗

135位 旭川工(北海道)仙台二(宮城)/相武台(神奈川)/国学院久我山(東京)/福井商(福井)/遊学館(石川)/太成学院大高(大阪)/伊都(和歌山)/帝京五(愛媛)/徳島商(徳島)/大分商(大分)/沖縄水産(沖縄)/1勝1敗

147位 清水商(静岡)1勝2敗1セーブ
148位 二松学舎大付(東京)/金沢(石川)/波佐見(長崎)/1勝2敗
151位 鉾田一(茨城)/育英(兵庫)/東邦(愛知)/1勝3敗
154位 市立船橋(千葉)/1勝4敗2セーブ
155位 蒲郡(愛知)/1勝4敗1セーブ
156位 桐蔭学園(神奈川)/埼玉平成(埼玉)/春日部共栄(埼玉)/明野(三重)/金光大阪(大阪)/1勝4敗

161位 常磐大高(茨城)/立正大淞南(島根)/1勝5敗
163位 東福岡(福岡)/1勝6敗

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