センバーメトリクス2015!

更新日:2015年8月19日

いよいよ準決勝。
4強には、21世紀以降の夏勝利数の上位地区からの代表が並びました。
大会前の時点で神奈川27勝(2位)、西東京26勝(3位)、東東京&宮城22勝(5位)。
準決勝を前に、神奈川と西東京は大阪の28勝を抜き、30勝でトップに並んでいます。
果たして大会終了時にはどうなるのでしょうか。

また、今回勝ち残っている4校に共通するのが、
それぞれの地区における強力なライバルの存在です。
4校とも名だたる強豪ですが、大会前の時点でいずれも21世紀以降における
夏の甲子園勝利数は地区トップではなく、
このあたりが今回の顔ぶれがどこか新鮮に感じる点なのかもしれません。

なお、早稲田実、仙台育英、関東一は地区2番手、東海大相模は3番手で、
それぞれのトップは日大三(16勝)、横浜、帝京、東北(以上12勝)。
このうち、仙台育英は今回4つ勝ち星を積み重ね、計13勝で地区トップの座を奪っています。

さて、前置きが長くなりましたが、
あの役に立たない指標・センバーメトリクスを久々に登場させようと思います。
うっかりしていたら、準決勝になっていました……。
センバーメトリクスとは、以下のような指標です。

・それぞれのチームへの「思い」を千羽鶴に置き換えて計算する
・一発勝負のトーナメント大会において、各参加校が千羽鶴1組=1000羽を保持しているものとする
・勝ち進むごとに、相手チームの保持する千羽鶴を獲得する
・優勝チームはその大会の参加校分の千羽鶴を獲得することになる

過去の記事も参考にご覧ください。

【センバーメトリクス】もしもすべての敗戦チームが千羽鶴を相手に託したら……

第96回全国高校野球 日程・結果 with センバーメトリクス……

また、変更点がひとつあります。
これまでは千羽鶴1組をそのまま1000羽と表現していましたが、
今回からはセンバーを単位にしようと思います。
つまり、1センバー=千羽鶴1組。10センバーなら1万羽の折り鶴がいることになります。

見方は以下の通りですが、説明すればするほどわかりにくくなる気もするので、
細かい点はご想像にお任せします。

見方:初戦
校名(地区名/センバー数/センバー順位/21世紀以降夏勝利数)
スコア ☆付きはセンバーの少ないチームが勝った場合(センバーの合計/センバーの差)
校名(地区名/センバー数/センバー順位/21世紀以降夏勝利数)

:2戦目以降(順位は準々決勝以降のみ入ります)
第1試合
校名(センバー数/順位[大会前センバー数/大会前順位]☆は多い相手に勝利[下克上]、△は少ない相手に勝利[防衛]
スコア ☆はセンバーの少ないチームが勝った場合(センバーの合計/センバーの差)
校名(センバー数/順位[大会前センバー数/大会前順位]☆は多い相手に勝利、△は少ない相手に勝利

第1日
▼1回戦
第1試合
鹿児島実(鹿児島/76センバー/19位/12勝)
☆18-4(195センバー/43)
北海(南北海道/119センバー/10位/16勝)

第2試合
岐阜城北(岐阜/67センバー/23位/10勝)
1-4(256センバー/122)
中京大中京(愛知/189センバー/1位/14勝)

第3試合
宮崎日大(宮崎/49センバー/35位/14勝)
0-3(135センバー/37)
上田西(長野/86センバー/15位/6勝)

第2日
第1試合
花巻東(岩手/70センバー/21位/9勝)
☆4-2(240センバー/100)
専大松戸(千葉/170センバー/4位/19勝)

第2試合
霞ケ浦(茨城/101センバー/13位/14勝)
☆2-4(194センバー/8)
広島新庄(広島/93センバー/14位/14勝)

第3試合
九州国際大付(福岡/136センバー/8位/8勝)
8-2(167センバー/105)
鳴門(徳島/31センバー/46位/12勝)

第4試合
東海大甲府(山梨/37センバー/45位/13勝)
☆7-6(149センバー/75)
静岡(静岡/112センバー/11位/17勝)

第3日
第1試合
早稲田実(西東京/130センバー/9位/26勝)
6-0(188センバー/72)
今治西(愛媛/58センバー/31位/21勝)

第2試合
敦賀気比(福井/31センバー/46位/14勝)
4-3(62センバー/0)
明徳義塾(高知/31センバー/46位/20勝)

第3試合
大阪偕星(大阪/180センバー/3位/28勝)
7-3(232センバー/128)
比叡山(滋賀/52センバー/33位/11勝)

第4試合
下関商(山口/59センバー/29位/10勝)
☆4-3(161センバー/43)
白樺学園(北北海道/102センバー/12位/3勝)

第4日
第1試合
津商(三重/63センバー/26位/6勝)
9-4(102センバー/24)
智弁和歌山(和歌山/39センバー/43位/18勝)

天理(奈良/42センバー/40位/18勝)
2-3(99センバー/15)
創成館(長崎/57センバー/32位/10勝)

滝川二(兵庫/162センバー/5位/16勝)
4-3(248センバー/76)
中越(新潟/86センバー/15位/13勝)

明豊(大分/46センバー/39位/9勝)
1-12(119センバー/27)
仙台育英(宮城/73センバー/20位/22勝)

第5日
第1試合
健大高崎(群馬/67センバー/23位/19勝)
10-4(107センバー/27)
寒川(香川/40センバー/42位/4勝)

第2試合
岡山学芸館(岡山/59センバー/29位/13勝)
1-7(137センバー/19)
鳥羽(京都/78センバー/17位/15勝)

▼2回戦
第3試合
龍谷(佐賀/41センバー/41位/13勝)
1-3(90センバー/8)
秋田商(秋田/49センバー/35位/3勝)

第6日
第1試合
鳥取城北(鳥取/25センバー/49位/3勝)
6-9(74センバー/24)
鶴岡東(山形/49センバー/35位/11勝)

第2試合
関東一(東東京/137センバー/7位/22勝)
12-10(184センバー/90)
高岡商(富山/47センバー/38位/8勝)

第3試合
石見智翠館(島根/39センバー/43位/9勝)
5-6(101センバー/23)
興南(沖縄/62センバー/28位/21勝)

第4試合
三沢商(青森/68センバー/22位/25勝)
3-15(225センバー/89)
花咲徳栄(埼玉/157センバー/6位/9勝)

第7日
第1試合
東海大相模(神奈川/186センバー/2位/27勝)
6-1(264センバー/108)
聖光学院(福島/78センバー/17位/15勝)

第2試合
遊学館(石川/50センバー/34位/13勝)
☆5-3(114センバー/14)
九州学院(熊本/64センバー/25位/10勝)

第3試合
作新学院(栃木/63センバー/26位/14勝)
☆10-6(198センバー/72)
上田西(長野/135センバー[86センバー/15位])△

第4試合
中京大中京(256センバー[189センバー/1位])△
7-3(451センバー/61)
鹿児島実(195センバー[76センバー/19位])☆

第8日
第1試合
広島新庄(194センバー[93センバー/14位])☆
☆6-7(382センバー/6)
早稲田実(188センバー[130センバー/9位])△

第2試合
東海大甲府(149センバー[37センバー/45位])☆
☆9-1(310センバー/12)
下関商(161センバー[59センバー/29位])☆

第3試合
大阪偕星(232センバー[180センバー/3位])△
☆9-10(399センバー/65)
九州国際大付(167センバー[136センバー/8位])△

第4試合
敦賀気比(62センバー[31センバー/46位])□
3-8(302センバー/178)
花巻東(240センバー[70センバー/21位])☆

第9日
第1試合
滝川二(248センバー[162センバー/5位])△
☆1-7(367センバー/129)
仙台育英(119センバー[73センバー/20位])△

第2試合
津商(102センバー[63センバー/26位])△
2-4(239センバー/35)
鳥羽(137センバー[78センバー/17位])△

第3試合
健大高崎(107センバー[67センバー/23位])△
8-3(206センバー/8)
創成館(99センバー[57センバー/32位])△

第10日
▼3回戦
第1試合
東海大甲府(310センバー[37センバー/45位])☆☆
4-8(692センバー/72)
早稲田実(382センバー[130センバー/9位])△☆

第2試合
鶴岡東(74センバー[49センバー/35位])△
0-1(299センバー/151)
花咲徳栄(225センバー[157センバー/6位])△

第3試合
遊学館(114センバー[50センバー/34位])☆
2-11(378センバー/150)
東海大相模(264センバー[186センバー/2位])△

第4試合
作新学院(198センバー[63センバー/26位])☆
0-2(597センバー/201)
九州国際大付(399センバー[136センバー/8位])△☆

第11日
第1試合
健大高崎(206センバー[67センバー/23位])△△
☆3-4(296センバー/116)
秋田商(90センバー[49センバー/35位])△

第2試合
関東一(184センバー[137センバー/7位])△
☆1-0(635センバー/267)
中京大中京(451センバー[189センバー/1位])△△

第3試合
仙台育英(367センバー[73センバー/20位])△☆
4-3(669センバー/65)
花巻東(302センバー[70センバー/21位])☆△

第4試合
興南(101センバー[62センバー/28位])△
☆4-3(340センバー/138)
鳥羽(239センバー[78センバー/17位])△△

第12日
▼準々決勝
第1試合
早稲田実(692センバー/1位[130センバー/9位])△☆△
8-1(1289センバー/95)
九州国際大付(597センバー/4位[136センバー/8位])△☆△

第2試合
花咲徳栄(299センバー/7位[157センバー/6位])△△
3-4(677センバー/79)
東海大相模(378センバー/5位[186センバー/2位])△△

第3試合
秋田商(296センバー/8位[49センバー/35位])△☆
3-6(965センバー/373)
仙台育英(669センバー/2位[73センバー/20位])△☆△

第4試合
興南(340センバー/6位[62センバー/28位])△☆
4-5(975センバー/295)
関東一(635センバー/3位[137センバー/7位])△☆

第13日
▼準決勝
第1試合
仙台育英(965センバー/3位[73センバー/20位])△☆△△
(2254センバー/324)
早稲田実(1289センバー/1位[130センバー/9位])△☆△△

第2試合
東海大相模(677センバー/4位[186センバー/2位])△△△
(1652センバー/298)
関東一(975センバー/2位[137センバー/7位])△☆△

これまでの結果を簡単にまとめますと、
多強少低という傾向になっています。
センバーが同数だった1試合をのぞいた初戦の23試合中、
センバーが少ないチームが勝利したいわゆる下克上は6試合のみ。
天理や智弁和歌山といった校数が少ない県の強豪が
初戦で沈んだのも大きいかもしれません。
また、敦賀気比が明徳義塾の初戦連勝をストップさせましたが、
両地区とも31センバーで、これは鳥取に次いで少ない数値です。
この潰し合いも響いたのかもしれません。
また、23戦中10試合で21世紀以降の勝利数が少ない地区の代表が勝利しています。
このうち、勝利数が同数だった1試合をのぞく9戦を見てみると、
6試合でセンバーの多いチームが勝っています。
センバーは少なくても実績のある地区が勝ち残れなかったのかなという印象です。

また、4強の顔ぶれを見ると、2戦目で3チームが「下克上」を演じていますが、
いずれも「防衛」が目立ちます。
数値では早実の1289センバーが群を抜いています。
準決勝を前にした時点では過去2年を含めると、前橋育英の1358センバーに次ぐ多さです。
一方、東海大相模の677センバーは、この3年間で最少センバー。
1回戦から登場するか、2回戦から登場するかも大きいですが、もともと東海大相模は大会前のセンバー数が2位だけに、ちょっと意外な数値かもしれません。

なお、ここまでの45試合では、同数の1試合をのぞくと、
センバーの多いチームの防衛が30試合、少ないチームの下克上が14試合。
例年になく防衛が多いこの大会、
最後にすべてのセンバーを手にするのはどのチームになるのでしょうか。

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